レース距離: 12.3㎞×6周回=73.8km
レースレイティング:AA
《出場選手》
・吉岡直哉
・下島将輝
・岸崇仁
・西尾勇人
・柴田雅之
・新城銀二
吉岡に不安を抱えつつのスタート 岸がエースを任される
Jプロツアー第7戦となる[西日本ロードクラシック 広島大会]
全日本選手権で、不運の惨敗を喫したチームはこの広島遠征でリベンジを誓います。今回のレースでエースを任されたのは岸選手。
全日本選手権で激しく落車した吉岡選手は調子が読めないため、チーム内でも高い実力を評価されている岸選手がエースの重圧を背負いました。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
各選手が積極的に動いた序盤戦
気温が30度にも上ろうかという猛暑の中レースがスタート。
序盤は西尾選手が各チームの動きに対応し、エースの岸選手・吉岡選手と共に10名ほどで一時先行します。しばらくするとこのメンバーは集団に吸収され、替わってマトリックスパワータグの田窪選手が15秒ほど先行。これを新城選手が単独で追走する形でスタートフィニッシュ地点を越えていきます。
シーズン序盤はアシストとして、誰よりも先にチームの為に力を使わなければならなかった新城選手ですが、ここ最近の調子を評価され、このレースでは自らの勝利を狙う動きも任されています。持ち前の積極性で、この日も序盤からアタックを仕掛けますが、新城選手の動きも集団に吸収。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
集団は活性化したまま、激しいアタック合戦を繰り広げますが、2周目の下り区間で落車が発生。スリップした選手のすぐ後ろを走っていた柴田選手がこの落車に巻き込まれ、西尾選手もコースアウトし、ここで2選手を失うことに。柴田選手は高い能力を持ちながらも、ここ数レースで不運な落車が重なってしまいます。さらに、エースを任されていた岸選手もこの日は本調子でなく遅れてしまいます。
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吉岡が持ち前の攻撃的な走りを見せる
スピーディな展開と落車の影響で早くも集団は大きく割れ、先頭集団は40名程になりますが、ブラーゼンからは吉岡・下島・新城が残ります。
そこから大きな動きがあったのは4周目。ここまで何度もアタックを繰り返してきた吉岡選手が、ついに逃げを決めます。マトリックスパワータグの安原選手、宇都宮ブリッツェンの雨澤選手と共に先行し、集団から最大40秒ほどのタイム差をつけることに成功します。
そのまま3選手は協調し、周回を重ねますが、ラスト2周回突入前の登りでメイン集団も活性化。
追走集団が先頭をキャッチし、メンバーはシャッフルされ7名に。ここまで大きく脚を使っていた吉岡選手ですが、しっかりとこの先頭集団に残ります。
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優勝はホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) 吉岡は6位に
先頭では、キナンサイクリングチームの山本選手が積極的にアタックを仕掛けます。何度か吸収されますが、その度に繰り返しアタックを仕掛けるパワフルな走りで、ラスト周回の登りついに抜け出しに成功。
この動きについて行けたのはホセ・ビセンテ選手(マトリックスパワータグ)と才田直人選手(リオモ・ベルマーレ)のみ。さらに残り1㎞をきると、この3名からホセ・ビセンテ選手がアタック。終盤に誰よりも強さを見せた山本選手食い下がりますが、これを1秒離したホセ選手が勝利のガッツポーズ。今シーズン3勝目を挙げました。
吉岡選手は後方の4位争いの集団スプリントに。自身の最大パワーを更新するスプリントで集団の3番手でフィニッシュし、6位となりました。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
ーリザルトー
1位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) 1:47’53”
2位 山本元喜(キナンサイクリングチーム)+1″
3位 才田直人(リオモ・ベルマーレ)+14″
6位 吉岡直哉(那須ブラーゼン)+1’01”
全リザルトはこちら→http://www.jbcf.or.jp/images/2017/07/day1_result0701.pdf
清水監督のコメント
「失意の全日本選手権から1週間、広島1日目は怪我の回復具合が気になるところでしたが、不安をよそに吉岡選手の好走が見れました!良い時に見せる積極的なレース展開に持ち込み勝負しました。残念ながら最後は3名の選手に先行されましたが6位でゴールし、明日へ望みを繋げました。チーム一丸となり優勝を目指すと言いたいところですが、柴田選手が落車に巻き込まれてしまい病院に足を運んでいます。頭を打っているので明日の出走は微妙なところです。怪我の回復具合を見て翌朝決めたいと思います」