レース距離:5.3㎞×3周回=15.9㎞
レースレイティング:A
《出場選手》 スタート時刻
・西尾勇人 13:36:00
・新城銀二 13:45:00
・柴田雅之 13:58:30
・下島将輝 14:19:00
・岸崇仁 14:47:00
・吉岡直哉 15:18:00
公式ページ→http://www.jbcf.or.jp/images/2017/09/watarase2017_guide..pdf
気温30度を上回る過酷なタイムトライアル
Jプロツアーは8月の休止期間を経て、タイムトライアルで後半戦の幕開けとなりました。
コースは渡良瀬遊水地内の1周5.3㎞の平坦路。Jプロツアーはこのコースを3周回=15.9㎞争われます。当日は晴天に恵まれ、第1走者が出走する頃には気温が30度を超える過酷なコンディションとなりました。タイムトライアル(TT)は、通常のロードレースと違い、選手一人一人が単独でコースを走り、そのタイムを争う種目となっており、上位進出には空気抵抗の軽減に特化したフォームと一定の出力をキープする能力が必要になります。「TTスペシャリスト」と呼ばれる、この種目に適した能力を持つ新城選手、年間個人ランキング3位の絶対的エース吉岡選手に期待がかかる中、西尾選手がブラーゼンの先陣を切ります。
翌週に控える「ツール・ド・北海道」に向けて、ハードなトレーニングを積んでいる西尾選手は22分台でゴール。
疲労もある中、無難なタイムでのゴールとなり、故郷に凱旋する翌週の大舞台に期待がかかります。
期待された新城銀二は失速
2番手出走は新城選手。
今シーズン、急激に力を伸ばし、全日本選手権U23タイムトライアルでは6位に入賞したことから、この日も期待がかかりました。
しかし、1周目からタイムが伸びず、昨年よりも順位を落とす結果に。コンディションを合わせられず、本来の力を発揮できませんでした。
3番手出走は柴田選手。一定の出力を維持する能力の高さはヒルクライムでも実証済みの柴田選手ですが、完全平坦のコースでは体重の軽さを生かせないため、絶対的なパワー値という点で、TTスペシャリストとは言えません。しかし、この日吉岡選手、下島選手に次いでチーム内3番目のタイムでゴールし、後半戦のヒルクライムレース、9月24日(日)赤城山ヒルクライムでの活躍が期待されます。
4番手出走は下島選手。
この夏は、トラックでのスピード練習を集中的に行い、先日のエキシビションレースでも優勝するなど、そのスピードに磨きがかかってきた下島選手。この距離のタイムトライアルは得意とする分野ではありませんが、昨年のタイムを14秒縮め、チーム内2番手でゴールとなりました。後半戦のクリテリウムでは勝利が至上命題です。
有力選手が続々とスタートし始める終盤。
いよいよブラーゼンもエース格の選手たちが出走します。
チーム内5番手出走は岸選手。前半戦最後の「やいた片岡ロードレース」で4位に入り、その存在感が増し始めた岸選手が次にフォーカスしているのは「ツール・ド・北海道」。
8月の休止期間を経て、一度リフレッシュさせたコンディションを急速に上げている岸選手も、翌週の「ツール・ド・北海道」での活躍が期待されます。
吉岡直哉が再び個人ランキング2位に
ブラーゼンの最終走者は吉岡選手。
「TTは得意種目ではない」吉岡選手ですが、その実力は抜きんでています。21分25秒のタイムで、チーム最上位となる14位でフィニッシュ。年間個人ランキングを争う、2位の入部選手(シマノレーシング)もスペシャリストではありませんが、吉岡選手はその入部選手に20秒ほどの差をつけ、個人ランキングが逆転する結果となりました。
優勝は2014-2015シーズンに在籍したマトリックスパワータグの佐野淳哉選手。
タイムトライアルは得意種目ながら、ここまで勝ちに恵まれていませんでしたが、この日は天候も味方に付け、後半に風の影響でタイムを落とす他の上位勢を寄せ付けず、19分台に迫る好タイムを守り切り、タイムトライアルでの初優勝を飾りました。
ーリザルトー
1位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) 20:00:75
2位 西薗良太(ブリヂストンアンカー) 20:09:88
3位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) 20:11:04
14位 吉岡直哉 21:25:28
28位 下島将輝 21:53:15
31位 柴田雅之 22:01:60
34位 新城銀二 22:08:55
37位 岸崇仁 22:15:43
41位 西尾勇人 22:31:05
公式リザルト→http://app.jbcf.info/prg/ResultList6.php?race_id=R1734&cluster=P1
吉岡選手のコメント「TTは得意な種目ではないので、上位選手のタイムは気にせず、自分のペースに集中して走りました。ランキング2位の入部選手より上位だったため、またランキングでは2位に上がった事は少しよかったかもしれませんが、目標にしていた21分には届かず、悔しかったです。来週の北海道から爆発させたいです」
岩井チームマネージャーのコメント
「今回は、清水監督が大学選手権のスカウトで不在となりました。タイムトライアルは各選手が現状の目標タイムに向けて全力を尽くすだけなので、レース中に僕が特別に何かをすることはありません。各選手、現在のコンディションとタイムトライアルでの実力が図れたと思います。吉岡選手が個人ランキングで2位に返り咲いたことはチームにとって良い材料で、後半戦の1つの大きな目標であるツール・ド・北海道でも良い走りが出来ると思います。最後に、今回で栃木県開催のJプロツアーが最後になりますが、今回も応援に駆けつけて下さった多くのサポーター、またレースを支えてくださるボランティアの方々に感謝をしたいと思います。僕を含め、レースを早めに終えた選手たちとツール・ド・北海道に向けたトレーニングに出てしまい、最後まで残ってチームピットまで来てくださったサポーターの方々にご挨拶出来なかったことが心残りではありますが、次戦以降の後半戦でもチームの活躍を見守っていただければと思います。」