第1ステージ 9月8日(金)
函館市 函館競輪場前~北斗市 北斗市運動公園 9:30スタート
レース距離:162㎞

《出場選手》
・吉岡直哉
・下島将輝
・西尾勇人
・岸崇仁
・新城銀二

 


ツール・ド・北海道 開幕

第31回を迎えるUCIステージレース「ツール・ド・北海道」が函館市で開幕しました。
初日の今日はレーススタート前に、開会式が行われ、選手宣誓を札幌市出身の西尾勇人選手が務めました。

©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY

レース前半は海岸沿いの平坦区間。リアルスタート開始から、早速激しいアタックがかかります。
逃げに選手を送り込みたい各チームのアタック合戦により、集団は50㎞/hほどのペースで函館市から、北斗市、そして木古内町へと向かいます。

©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY

岸崇仁が逃げる

序盤、岸選手が6名の集団で飛び出します。メンバーは、阿部選手(宇都宮ブリッツェン)、中田選手(インタープロサイクリング)、今村選手(中央大学)、冨尾選手(鹿屋体育大学)、草場選手(日本大学)。コンチネンタルチームの3名に加え、大学選手権を終えて好調を維持している大学チームの選手たちの3名による逃げ集団は、協調してメイン集団に差をつけます。
しばらくはメイン集団も落ち着かず、タイム差が1分以内のままハイペースを維持しますが、先頭も高速で逃げ続け、約50㎞地点で集団は一度スローダウン。
6名の逃げを容認し、最大7分以上のタイム差が付きます。

©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY

先頭6人は快調に逃げ続けますが、やがてメイン集団もブリヂストンやNIPPOが中心となってペースアップを開始します。
メイン集団では、下島選手がパンクに見舞われますが、チームカーを使って集団復帰。大事には至りませんでしたが、終盤戦を前に力を使ってしまう展開となってしまいました。

吉岡と新城が落車に巻き込まれる

さらに、続けてアクシデントが起こります。後半の登り区間に向けて力を温存しながら走っていた吉岡選手と新城選手がおよそ110㎞地点で落車に巻き込まれてします。
新城選手はこの落車で鎖骨を骨折し、リタイア。吉岡選手はチームカーの隊列を利用して集団に復帰しますが、痛みが大きく、その後集団から遅れてしまいます。

©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY

 

先頭では人数を4名に減らしながらも、岸選手が懸命に逃げ続けます。
123㎞地点の山岳ポイント(KOM -King Of Mountain-)を通過する頃にはタイム差が2分以内に。その後岸選手は、この日最後のKOM(142㎞地点)で遅れてしまい、残る逃げ集団の3名もゴール前の平坦区間で全て吸収されます。
ブラーゼンは、この登り区間での激しいペースアップに、西尾選手と下島選手が食らいつきますが、最後のKOMを先頭でクリアすることは出来ず、共にゴール目指します。

©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY

 

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最後のKOMを経て、ゴール前で一つになった先頭集団は20名程。勝負の行方はスプリントで決することとなります。
各チームの激しい位置取り争いの中、NIPPO-VINI FANTINIが人数を揃え、デネグリ選手を発射しますが、その後ろからゴール直前でかわしたブリヂストンアンカーの鈴木龍選手が優勝。ステージ優勝と共に、個人総合時間賞でもトップに立ちました。


ーリザルトー

1位  鈴木龍(ブリヂストンアンカー) 3:36’03”
2位  デネグリ・ピエールパオロ(NIPPO-VINI FANTINI) 〃
3位  岡本隼(愛三工業レーシングチーム) 〃

45位  岸崇仁 +4’46”
59位  下島将輝 +7’58”
64位  西尾勇人 +8’00”
91位  吉岡直哉 +18’16”

DNF        新城銀二 

清水監督のコメント「吉岡選手の個人総合時間賞でUCIポイント獲得を目標にスタートしました。岸選手が逃げに乗り、絶好の展開でしたが落車でチャンスを逃すことになりました。残念ですがこれがロードレースです。落車に巻き込まれ鎖骨を骨折した新城選手と膝を負傷した吉岡選手は大事を取り、明日は出走しません。目標を変更せざるを終えませんがまだ終わった訳ではないです。
3人で諦めずUCIポイント獲得に向けて全力で走りますので応援宜しくお願いします」
岸選手のコメント
「後半戦最初の大一番でこのレースに調子を持って行くためにトレーニングをしてきました。
初日に逃げに乗れたことは自信にもなりましたし、3日間通して調子よく走れると思います。 気持ち的にも余裕はあるので明日からもチャンスをものにしたいです」

 

©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY

 

明日は185㎞と今大会最長のステージ。大きな山岳はありませんが、海岸沿いの風にレース展開が左右されるかもしれません。
ブラーゼンは、上手く山岳を切り抜けて下島選手のスプリントに賭けることになりそうです。