レース距離:3.5㎞×14周回=49㎞ (周回賞 3,6,9,12周完了時)
レースレイティング:A
《出場選手》
・吉岡直哉
・下島将輝
・西尾勇人
・岸崇仁
・柴田雅之
※新城選手は故障により離脱中
公式ページ→http://www.jbcf.or.jp/races/20170923_id=14180
レース映像はこちらからいつでも見ることが出来ます→https://youtu.be/nZL5O_zBiic
群馬県庁前の公道クリテリウム
Jプロツアー第17戦は「まえばしクリテリウム」。レースは、群馬県庁前の3.5㎞の特設コースを使った49㎞で行われました。
コースの特徴は1周回のうち4度現れる直角コーナーと2度現れるUターン。コーナーやUターンで集団は縦に長く伸びるため、集団前方でのポジショニングが重要になります。
昨年の同大会では2名の選手の「逃げ切り」となりましたが、今年は「集団スプリント」の展開となりました。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
序盤から吉岡が逃げ続ける
今シーズンのJプロツアーは、チームランキング首位のマトリックスパワータグの動き方が展開を大きく左右することが多いですが、この日はセオリー通り、エーススプリンター吉田隼人選手の集団スプリントに持ち込みたい意思が見られます。その牙城を崩すべく、シマノレーシングの選手たちがアタックを繰り返す中、4周目にまず岸選手が飛び出します。シマノレーシングの小山選手と共に5秒程度先行しますが、この動きはしばらくして集団に吸収。
5周目に入ると、シマノレーシングのキャプテン入部選手がアタック。昨年逃げ切りで優勝を果たしている入部選手の動きに、吉岡選手が同調します。
すぐに飯野選手(宇都宮ブリッツェン)、安原選手(マトリックスパワータグ)が追いつき4名の逃げ集団を形成。さらに、やや遅れて水野選手(インタープロサイクリングアカデミー)が合流し5名になった逃げ集団は、ここから最終周回直前まで逃げ続けることになります。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
逃げ集団の中では吉岡選手と入部選手が中心となってハイペースを維持し、マトリックスパワータグのコントロールする集団に10秒ほどのタイム差をもって先行し続けます。
一方メイン集団では、西尾・岸・柴田の3選手がスプリンターの下島選手を守りながらレースを進めます。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
集団スプリントへ
レースが終盤に入り始めた9周目。
先頭集団で他チームのチェックに入っていた安原選手がメイン集団に戻って牽引に加わると、タイム差は徐々に縮まっていきます。
マトリックスパワータグが完全にコントロールし、メイン集団のペースを上げていく中、残る4名も必死の抵抗を続けます。10秒あったタイム差は残り2周で5秒に。
逃げ集団では先頭を牽ける選手が減っていく中、吉岡選手が12周目の周回賞を獲得し、最後まで逃げ集団を牽引し続けましたが、ついに残り1周を前にメイン集団が逃げ集団を吸収しました。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
勝負を分けたゴール前2つのコーナー
集団ではアシスト選手たちが下島選手を好位置に引き上げるため連携し、集団スプリントに向かいます。
残り1周に入り岸選手が力を使い果たし、残り2㎞を切って西尾選手が力を使い果たして下がります。マトリックスパワータグが4名を残しますが、下島選手は単独で、埋もれるラインと上がれるラインを見極めながら激しい位置取りをこなします。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
残り1㎞で宇都宮ブリッツェンの阿部選手が鈴木選手を従えて集団先頭に上がり、このラインに下島選手が飛び乗りますが、最終2コーナー手前でマトリックスパワータグの土井選手が先頭を奪い返し、下島選手は別のラインに埋もれながらスプリントへ。完璧なチームワークから発射された吉田隼人選手が先頭でゴールを切る中、最終盤に埋もれた位置から抜け出せなかった下島選手は6番手でのフィニッシュとなりました。
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
ーリザルトー
1位 吉田隼人(マトリックスパワータグ) 1:04’10”
2位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)〃
3位 秋田拓磨(シマノレーシング)〃
6位 下島将輝 〃
下島選手のコメント
「今日は最終コーナーを3番手以内でクリアしてスプリントすることが目標でしたが、最後の連携が噛み合わなかったこともあり、コーナー前で上がりきれずでした。 表彰台に届かず厳しいレースが続いていますが、 走りの感触は毎レース良くなってます。 気持ちを切らさずに次のチャンスを掴めるよう準備します。ご声援ありがとうございました」
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
清水監督のコメント
「クリテリウムは下島選手をエースに優勝を目指しました。吉岡選手が上手く逃げに入ってくれて集団はマトリックスがコントロールする理想の展開に持ち込みましたが、最後の局面で早々に下島選手を単独にさせてしまい、結果埋もれて6位という結果でした。最後の位置取りで選手の意思が噛み合わなかったことが悔やまれます。これは経験もあるので場数が必要ですが、今シーズン中にはベストの位置でエースが勝負できるようにしたいです。明日はヒルクライムです。吉岡選手、柴田選手を中心に勝利を目指します。明日も応援宜しくお願いします」
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY
©Nobumichi Komori/HATTRICK COMPANY