【Zwift 地域クラブ対抗マッチレース】
開催日:2020年5月6日(水) 11:00 レーススタート
開催地:Zwift London Triple
コース:London – Triple Loop 40.8km/544m
【リザルト】
1位 冨尾大地(ヴィクトワール広島)
2位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
3位 高木三千成(さいたまディレーブ)
4位 渡邊翔太郎(那須ブラーゼン)
5位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
6位 西尾勇人(那須ブラーゼン)
【レースレポート】
【レースを戦いぬいたブラーゼンレーサーのZoom映像。若杉代表がショックを隠せない】
最大出走人数8名を揃えて必勝態勢且つ『完勝宣言』を携えて初となる4クラブ対抗マッチレースに臨んだ那須ブラーゼンだったが、結果としては渡邊翔太朗の4位が最高位となり、クラブ対抗も4番手という惨敗を喫した。
那須ブラーゼンは最大出走人数の8名を揃えており、且つ各選手の脚色も非常に強力という見込みから、中盤に登場する登り以降は常に先手を取り続けての完全勝利をもくろんでいた。
作戦はシンプルで、柴田、竹村が序盤のアタックにたいするチェックで集団を封じ、佐藤ツインズが軽さを生かして2人で登り区間を加速、谷順成と西尾憲人は終盤に勝負を託される西尾勇人と渡邊翔太朗のサポート、最後は渡邊翔太朗が小集団のスプリントで仕留めるというシナリオを描いてきた。
レース序盤から重要な局面で起用予定だった憲人と佐藤大志を失う誤算を抱える。
柴田と竹村はオーダー通りのチェック体制を敷き、谷・佐藤宇志ペアが登り口の加速を担当することに。しかし、この登り口の加速は各チームのメンバーがスリップに入るだけで、集団を牽引する動きにとどまってしまった。バーチャルレース特有だが、一度ペースアップを試みた選手達は次々と切り離されていく運命にあり、早々に谷・佐藤宇志まで失って一つ目の登りの終盤へ。
この時点で、自分達の攻撃の有効性が思ったよりなく、かえって他チームに対して駒数まで不利となる結果を呼び込んでいた。同時にチーム全体に焦りと同様の色が見られる。
那須ブラーゼン勢は勇人、渡邊、柴田の3枚を残して登り切りを目指すが、柴田は序盤から登り中盤のチェック動員がたたって厳しい状況に。
しかし、ここで勇人が決定的なアタックにでる。登り切りをめがけて一気にペースアップし独走態勢に。
対して、宇都宮ブリッツェンは堀・小野寺共に快調、ヴィクトワール広島は中川・原田・冨尾、さいたまディレーブは高木・藤田と複数人ずつをメイン集団に残している。
勇人のアタックに対してチェックに動けたのは堀、冨尾、高木、渡邊の4名に。
全チームが先行集団に1名ずつを送り込んだことで、この4名での決着が濃厚となる。
4名での勝負を察した渡邊が急こう配の丘を利用して懇親のアタック。
しかし、全選手がしっかりと反応して更に堀がカウンターアタック。一気に窮地に追いやられた渡邊はとりのこされてしまう。
その後方では小野寺が渡邊に迫り、4位確保まで厳しい状態に。
前方では堀、冨尾が圧倒的な強さを見せて2人態勢に。高木は徐々に遅れて3番手を独走する。
勝負は堀、冨尾のマッチスプリントに委ねられ、早めに仕掛けて厳しい展開に持ち込んだ堀をなんなく交わした冨尾が先着。見事初回大会の王者に輝いた。
3番手を独走した高木が3位。4位決定スプリントでなんとか小野寺を抑えた渡邊が4位。
那須ブラーゼンはチーム対抗でも4位に惨敗する結果となった。
若杉代表コメント
「今回の敗戦は本当に悔しいです。レース終了直後は言葉も出ませんでした。冨尾選手と堀選手、高木選手が大変強力でした。ブラーゼンの全選手のパフォーマンスに絶対的な信頼をおいて作戦を組んでいたので、レース中に冷静さを失う場面がいくつもありました。指揮官として、レース中の軌道修正ができなかったことが大きなマイナス要因でした。今回のレースは策に溺れた部分が多く、数的有利や各選手のパフォーマンスを好条件として、常にレースを支配することを目論んで組んだ“ガチガチ”の作戦が、結果的には脆くも崩れ去り、大敗を呼び込む一番の要因になってしまったと思います。選手達と常に通信が出来ることから、選手の現場判断よりも、指示系統側の判断が作戦をコントロールしてしまったことで、各選手の走りの応変性を奪い、また効果的ではない場所でも作戦を遂行することとなってしまいました。Zwiftのバーチャル空間においては特有の負荷やスリップストリームが現れ、組織的な立ち回りが効きにくい環境になります。そのなかでも立ち回る特有のスキルと併せて圧倒的なパフォーマンスが勝利には必要であることをまざまざと見せつけられる結果となりました。今回、レースを支配するという試みにおいては、中盤まで存在感を示すことができましたので、次回に向けて更に各選手のスキルやパフォーマンスを磨きながら、指令系統のスキルアップも図っていきたいと思います。次回こそはレースを完全制覇できるように準備を進めます。引き続き、応援を宜しくお願いいたします。」