東日本ロードクラシック群馬大会Day-1 – JPT第1戦 – 120.0km

1位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) 2h59m01s
2位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) st
3位 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム) +01s
4位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +39s
5位 小森亮平 (マトリックスパワータグ) +39s
6位 草場啓吾 (愛三工業レーシングチーム) +39s
7位 前田公平 (弱虫ペダルサイクリングチーム) +39s
8位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) +39s
9位 佐藤大志 (那須ブラーゼン) +42s
10位 岡本隼 (愛三工業レーシングチーム) +2m28s
21位 谷順成
46位 西尾憲人
48位 渡邊翔太郎
DNF 西尾勇人
DNF 柴田雅之
DNF 下島将輝
出走=110名/完走=56名
◆2020Jプロツアー 個人ランキング
1位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) 600P
2位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 450P
3位 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム) 390P
4位 小森亮平 (マトリックスパワータグ) 360P
5位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) 330P
6位 草場啓吾 (愛三工業レーシングチーム) 330P
9位 佐藤大志 (那須ブラーゼン) 180P
◆2020Jプロツアー チームランキング
1位 キナンサイクリングチーム 930P
2位 宇都宮ブリッツェン 900P
3位 弱虫ペダルサイクリングチーム 810P
4位 マトリックスパワータグ 690P
5位 愛三工業レーシングチーム 600P
6位 那須ブラーゼン 300P
プロリーダージャージ 山本元喜 (キナンサイクリングチーム)

ネクストリーダージャージ 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム)

画像

待ちに待った2020シーズン公式戦開幕を告げる第54回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-1は、序盤から勝ち逃げを構成した15名のメンバーの中から3名が選りすぐられ、最後は山本元喜 (キナンサイクリングチーム)選手が制した。

那須ブラーゼンはルーキー且つ現役大学生である佐藤ツインズの兄・大志(ひろし)が、先行メンバーによる篩の中で堂々の9位フィニッシュを果たした。

■チームオーダー
那須ブラーゼンは以下の布陣を敷き、渡邊、谷の二枚看板で勝利するため、レース展開を逆算して各選手の配置を細分化した。

-ダブルエース-
渡邊

-サブエース-
勇人
宇志(たかし)
-サポート-
柴田
下島
大志
憲人

 

■序盤展開とブラーゼンの対応
リアルスタート直後からアタックの散発により集団は高速化し、やがて15名の逃げ集団を構成する。
ここに柴田、大志の2名がオーダーに応える良い動きで先行集団に加わる。

メイン集団に残った渡邊、谷、勇人、宇志は追撃の展開に対して有利な位置からレースをすることを狙う。
憲人、下島は4名のサポートに徹し、中盤以降有力な追撃に4名が加われるようにサポート

■中盤の展開
大志、柴田は先行集団内で強力なメンバーの動きをチェックしながら、後方集団からの追撃を静かに待つ。

メイン集団では不調の下島がバイクを降りるが、ペースが落ちずに牽引されるメイン集団内に残った各メンバーの脚色は悪くない。引き続き、渡邊、谷の勝利の為のシフトを継続

■終盤の展開
柴田が先行集団から脱落し、メイン集団に戻る。序盤に力を使って先行集団に加わったことが響いたが、大志を落ち着かせて先行集団になじませる為に非常によく機能した。

メイン集団を牽引していたチーム右京とマトリックスパワータグ、さいたまディレーブが相次いで崩壊。
先行集団が非常に良いメンバーであり、メイン集団の追撃が容易ではなかった。


余力を持っていた宇志が痛恨のパンクから落車に乗り上げ、遅れたのちにリタイア
次第に先行集団の逃げ切りが濃厚となり、渡邊、谷、勇人にメイン集団で脚を使わせないまま距離を消化。

■フィニッシュ前の攻防
逃げ切りがほぼ確定し、先行集団内でアタックがかかる。複数名を残したチームが優位に先行を決める。大志は奮闘して、第2集団で自ら先頭を追う。

メイン集団で余力をみせていた勇人が高速で落車、骨折は無かったものの、ひどい擦過傷と裂傷でリタイアを余儀なくされる。

谷にアタックを指示し、登り区間で敢行するが集団がこれを許さない。

渡邊が想定より消耗していてメイン集団からドロップ。サポートしていた憲人も後方へ

■フィニッシュ
先行3名がスプリント。
大志は4位決定集団で6番手の9位。しかし、数的不利になりながらも自力で集団をまとめて牽引し、強烈な存在感を示した。

■総括
まずルーキーである佐藤大志の活躍は非常に素晴らしいものだった。共に先行集団を構成したライバル選手達からも一目置かれる走りだった。実力は折り紙付きでありながら、公式戦での立ち回りは未知であったため、今回の結果はチームにまた一つ大きな武器があることを証明することになった。また、チーム全体としても、常に勝利の「匂い」がするポジションに、不利になることなく選手を送り込み続けることができたことを確認できた。歯車の噛み合いで必ず勝利を手繰り寄せることができる。

中盤以降のチームの立ち回りに問題はなかったが、各チームがエース級を乗せた10名以上の先行集団には渡邊、谷両エースの介入が不可欠だった。

好調だった勇人を失ったことがこれから続く2日間に向けても非常に残念

明日は、エース周りの動きを再確認し、60kmの高速レース攻略を狙う。

Text:那須ブラーゼン 若杉 厚仁 Photo:那須ブラーゼン 樋口峻明