第4回JBCF宇都宮ロードレース – JPT第5戦 – 73.7km –

1位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) 1h49m09s 40.5km/h
2位 石原悠希 (Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +25s
3位 小石祐馬 (Team UKYO) +26s
4位 西村大輝 (宇都宮ブリッツェン) +1m26s
5位 横塚浩平 (Team UKYO) +1m29s
6位 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +1m29s
7位 山本大喜 (キナンサイクリングチーム) +1m29s
8位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) +1m29s
9位 阿曽圭佑 (eNShare Racing Team) +1m31s
10位 谷順成 (那須ブラーゼン) +1m42s
26位 佐藤大志
DNF 渡邊翔太郎
DNF 柴田雅之
DNF 佐藤宇志
DNF 西尾憲人
DNF 西尾勇人
DNF 竹村拓
出走=122名/完走=41名

2020Jプロツアー 個人ランキング

1位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) 1,230P
2位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 1,183P
3位 大前翔 (愛三工業レーシングチーム) 1,180P
4位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) 955P
5位 石原悠希 (Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) 941P
6位 トマ・ルバ (キナンサイクリングチーム) 930P
24位 佐藤大志(那須ブラーゼン)406P

2020Jプロツアー チームランキング

1位 宇都宮ブリッツェン 4,150P
2位 愛三工業レーシングチーム 2,865P
3位 キナンサイクリングチーム 2,785P
4位 Team UKYO 2,271P
5位 マトリックスパワータグ 2,145P
6位 弱虫ペダルサイクリングチーム 1,950P
8位 那須ブラーゼン 1,181P

リーダージャージ

プロリーダージャージ 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン)
ネクストリーダージャージ 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム)
3位 佐藤大志
4位 佐藤宇志

レポート

序盤から前へ前へ有力選手達が展開していく激しく高速なレース展開となった宇都宮ロードレースは、最終盤に3名の先行集団から独走に持ち込んだトマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)が優勝を飾った。

耐えて耐えて10位でフィニッシュするエースの谷

チームオーダー

ブラーゼンが勝利する為の条件としては、渡邊・谷が独走に持ち込みことであり、予想される激しい展開の中で、先行集団内に渡邊・谷を含む複数名が加わること必要がある。佐藤ツインズは渡邊・谷と同一の集団に入ること。コンディションにまだ不安のある勇人は佐藤兄弟をサポート。柴田・憲人がポジショニングと渡邊・谷周りのサポートを。竹村は前方でのポジショニングに集中すること。これらがオーダーされてレースはスタートを切った

この日も渡邊・谷の2枚看板の周りを各選手が固める

勇人が復調すれば大きな一枚になる

序盤の激しい展開

アクチュアルスタート直後からアタックの応酬により常に集団は伸び縮みを繰り返し、非常に高速かつ激しい展開に。時折数名が先行しかけるが、後方から次々とブリッジやカウンターアタックがかかり合流と吸収を繰り返した。

この間に渡邊が痛恨のパンクで遅れると、不調を感じていた勇人が車輪を差し出し渡邊のレース復帰をはかる。憲人、柴田が渡邊のメイン集団復帰を助けようとするが、分断された第3集団あたりまで引き上げることがやっとの状態に。この時点で那須ブラーゼンはエースの一角と主力の一部を失ってしまった。

常に縦に長く伸び続ける激しいレース

序盤にして渡邊が痛恨のパンクで後退

中盤一旦レースが決まったかに見えた

全選手・全チームが消耗を強いられる展開の中で、中盤15名ほどが先行し、この日はじめて明確なタイム差をもつ先行集団が形成される。ここにはブラーゼンからも宇志が良い動きで入る。後方の30人ほどのメイン集団には谷と大志が待機しているので、ブラーゼンとしては少数精鋭で最大限の動きが出来ている。

メイン集団は各チームがメンバーを送り込んだことで動きを止め、先行集団とのタイム差が一気に開く。
先行集団にメンバーを送り込めていない宇都宮ブリッツェンにとっては、このままではこの時点でレースが終わってしまう危機に陥る。なんとかこの先行集団を吸収したい宇都宮ブリッツェンの強烈な牽きにより、決まりかけたレースが再度振り出しに戻されるが、宇都宮ブリッツェン勢は多くのアシストを失った。

前方での展開に対応する宇志

吸収~カウンターで決定的な動きに

レースが一旦振り出しに戻り、メイン集団は既に35名程度に縮小していながらもなおアタックが散発する落ち着きのない状況に。ブリッツェン勢がけん引するメイン集団の中で虎視眈々とチャンスを狙っていた谷が、各チームのアタックに合わせて自ら強力なブリッジで10名ほどの先行集団に合流。後ろから更に5名が合流してきてこの日の勝負がかかる集団が形成された。

レースはこの先行集団(第1集団)に加われた15名で争われることに。

大志は後方のメイン集団(第2集団)が距離を消化していくことになる。

谷が自ら前方への展開に加わり、ここで15名の勝負に

メイン集団には大志が待機している

終盤の攻防

15名の先行集団内でも激しいアタックがかかり続け、この日のレースは結局最後まで前方に展開し続けた選手達だけが勝負のチケットを握ることに。複数名を送り込むチームもある中で谷は独力でこれに対応し辛抱の走りを見せる。

トマ・ルバの強烈なアタックをきっかけに3名が抜け出しに成功。
谷は反応することが出来ず、集団内で3名を追おうとするが、協調体制が取れず、ブリッジ狙いのアタックが散発する状況に。

先行する3名

トマ・ルバが優勝

トマ・ルバが更に独走に持ち込みこのレースを征する。
谷はアタックとブリッジのかかる集団内で耐え忍んで何とか10位に入る。

トマ・ルバが独走に持ち込んで優勝

谷は耐えて耐えて10位に

総括

戦前から激しい戦いになることが予想されていたレースは、予想通り超攻撃的な展開になった。チームオーダーもこれに対応するように、自分達から前方に展開していくことを意識してスタートし、谷、佐藤ツインズがしっかりと動けた。序盤にして渡邊を失ったことは非常に痛手で、谷、佐藤ツインズに加えて渡邊がレースに加われれば、ブラーゼンにとっては非常に面白い勝負が出来たと思うだけに非常に残念だが、谷はほぼ独力で展開に乗り続け、佐藤ツインズもしっかりと良い動きを見せてくれたと思う。実力としては確実に上位勢と渡り合える手応えを得られたので、次戦・交流戦群馬、西日本クラシックではしっかりとすべてが噛み合った状況で勝利までたどり着きたいと思う。

コンディションが整い、チーム全体の歯車が噛み合いさえすれば非常に面白いレースができる。