沖縄合宿、そして開幕戦おきなわロードレースの事を振り返ります。

まず合宿

合宿地は、2016年と同じく宜野座村の「てんぷす」さんを選びました。
朝晩のごはんが美味しいことと、練習環境がとても良いのです。
宜野座村は走り出しからほぼ車どおりがなく、辺野古を通ってツール・ドおきなわのコースにすぐ出られるので、練習コースも最高です。
(あまり他の人には教えたくないくらい)

今年はさらに、開幕戦が隣町の金武町で行われるという事で、レース会場にも自転車で15分ほどと近く、我ながらナイスチョイスでした。

宿選びは順調でしたが、肝心のトレーニングはとても難しかったです。
基本的には、選手と相談の上みんなで決めるトレーニングですが、レースがあると選手はどうしてもそれに向けた調整をしたくなってしまいます。
しかし、せっかくの沖縄合宿。寒い那須では出来ないトレーニングを今の時期に行っておかなければ、この先のシーズンを戦えません。

トレーニングがきつすぎればレースで疲れが残ってしまうし、調整が多すぎれば練習量が足りなくなってしまいます…
これはとにかく難しかったです。

開幕戦

そんな合宿を経ての開幕戦。
初日は50㎞でした。自分でもコースを走ってみて思ったことは、初日は最後まで集団でまとめられるだろうなということ。
距離も短いし各チームには勝負を託せるスプリンターがいるからです。

そして、ゴール手前のレイアウトは下り基調でカーブが続くチーム力がないと厳しいものでした。

中途半端なスピードでは横に並ぶこともできないので、これは正直、スプリンターの下島がいないときついです。
(水泳選手目指してないではやく治せ)

よし、じゃあ攻めてみよう!
と、初日はとにかく最後までアタックしていく作戦になりました。
これは誰がどうみてもスプリントだという展開になっても、俺たちはアタックしてみようぜと。

しかし、金曜日になって岸が発熱。
合宿中のレース走でも3本中2本を獲り、もともとのいやらしいうまい走りに加えしっかりスピードもつけてきて「こりゃ楽しみだ」と思っていた矢先でした。

そんな状態でも、土曜日のレースは出場し、序盤から動く姿は素晴らしかったです。
昔、レース前日から明らかに体調が悪そうなのに、チームの為にスタートアタックに乗っていた普久原奨先輩を思い出しました。
そういえば2015年は岸も群馬グリフィンで普久原さんとチームメイトだったなあ、なんて思いながらレース序盤戦を見守ります。

しかし、みんな動きが固い…
岸と西尾以外はあまり動けていない様子。
中盤からはブリッツェンの完全コントロールでどのチームも動かなくなり、さらに手も足も出なくなりました。
そんな中でも最後まで西尾が一人でアタックしてチームの作戦を遂行しようしてくれた姿勢は良かったです。

結果はスプリントで樋口が8位に。チームでアタックしていこうという中、動けなかったのはマイナスですが、単独でのスプリントにしては100点だったと思います。
(下島が怪我の間に密かにエーススプリンターの座を狙っているそうです)

結果の8位よりも、何よりも、チームとして上手く動けなかったことがとても良くなくて、全体的にほろ苦い初戦でした。
その日は夜にしっかりミーティングを行い、がちがちだったチェリーボーイ達も気合を入れなおして2日目へ。

 

Day-2

2日目は、距離も伸びてロードレースっぽくなるので、作戦名は「ちゃんとロードレースをしよう」
序盤から後手を踏まないように気を付けて、勝負所まで調子のよいメンバーを残すことが勝率をあげることになります。

この日の序盤戦は各チームのアタック合戦で本当にハイペースでしたが、岸が倒れて6人出走の中でも、みんなしっかり動けていました。

逃げに入った悠人は、コンディションがまだあがっていないから「ガンガン牽かないでくれー」と思いつつも、たぶん脳みそ筋肉 性格上無理そうなので、集団内のメンバーには早めに準備するように伝えます。
悠人は少し早めに逃げからドロップしてしまったけど、今回はチームとして致命傷にならなかったことと、弱気になって牽かないよりもしっかり牽いてレースでコンディションを上げられればよいので問題なかったと思います。

そこからのブリッツェンの増田選手のアタックは脅威であり少し感動的でもありながら、それを捕まえるために必死に集団を牽いたシマノレーシングの姿もさすがでした。

そして集団が一つになって最終盤。
西尾が6人の逃げで残り1周へ入っていったときは思わず顔がにやけました。やっとここまで来たなと。
これまでずっとアシストの選手でしたが、アシストというのは逃げ道もあります。
レース前西尾には、自分の結果を狙おうと話しました。アシストの走りを無駄にしないために最後の勝負をするのは、ロードレースで一番重圧のかかる仕事です。

結果はこの日も8位となりましたが、最後の6人中4人がブリッツェンでは今回は仕方ありません。チーム力の差でもあります。
そして6位を狙う走りではなく、表彰台を狙ってけん制した結果の8位なので、次に繋がる走りです。

 

総評

2日とも宇都宮ブリッツェンが完勝。

「強かった」

誰もが口をそろえる結果でした。

今シーズンも優勝することはとても高いハードルですが、初戦を終えてみて手ごたえもあります。
シーズン中に強くなれるのがこのチームですから楽しみにしていてください。

 

次戦「修善寺ロードレース」へ続く。